地平線も水平線も英語にするとhorizonです。
逆に言えば、horizonを日本語に訳すとき、地平線にするか水平線にするかは、訳者がかったに決めることになります。
ところが
日本語の水平線には、2つの意味があって、英語にすると2種類の訳が考えられます。
つまり
はるかな彼方の空と海の境界線を「水平線」とすれば、これは、英語だと「horizon」になります。
ところで
海と空の境目としての「水平線」に平行な線を引きなさいという問題を考えます。
こうして引かれた線は、穏やかな波を象徴したり、静かな空の雲を象徴したりします。
実は、日本語だとこの線も「水平な線」という意味で「水平線」と呼びます。
水平線には、このように、horizonの訳語として、英語では「地平線」と区別されない「水平線」と、英語だと「horizontal line(s)」と表現される「水平な線(たち)」という二通りの意味があるのです。
もうひとつ付け加えます。
「水平線」は、「水平な線」というように「な」を付け加えて線の状態を示すことができます。
あるいは、天井や床のような建物の状態を表現するのに「水平を保つ」「水平を維持する」というような表現もします。
「地平線」は、このような使い方ができません。
というわけで
特別に水上や海と空との境目であることを強調したい場合でなければ、一般的に、遠いところの空と地球の境目は、「地平線」と訳すのが良いのではないかと考えるのですが、如何でしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿